新日本印刷株式会社
現像・湿し水廃液が大幅削減されると同時に、
高精細印刷における再現性も一段とアップ。
企業概要

高松と東京に印刷拠点を置き、企画・デザインから後加工までの一貫した生産ラインを完備。1997年、業界に先駆けてCTP化に着手するなど、最先端の技術をいち早く採り入れてきた。環境保全にも積極的に取り組んでおり、ISO14001、FSCの認証を取得するとともに、インキや薬品類もNonVOC/低VOCタイプへの切り替えを進めている。こうした流れから、環境対応型の印刷方式として水なし印刷に着目し、2005年7月、“オール水なし印刷”を前提に設計された新工場「羽田東京工場」を開設。現在、同工場ではオフ輪も含め全面的に水なし印刷を採用している。
(2008年2月取材)
| 会社名 | 新日本印刷株式会社 |
|---|---|
| 代表者 | 佐野年計 氏(取締役社長) |
| 創業 | 昭和34年5月 |
| 所在地 | 本社/香川県高松市木太町4区2158番地 羽田東京工場:東京都大田区昭和島1-2-1 |
![[写真]佐野年計 氏](pack/images/index_img_02.jpg)
佐野年計 氏
取締役社長
![[写真]小田原繁利 氏](pack/images/index_img_03.jpg)
小田原繁利 氏
製造部
部長
![[写真]道城成人 氏](pack/images/index_img_04.jpg)
道城成人 氏
製造部
次長
インタビュー
水なし印刷導入の狙いは?
佐野社長
東京の印刷拠点として、築地の東京支社に工場を持っていたのですが、そこが手狭になったため、よりキャパシティの大きい新工場を建設することにしました。それがこの羽田東京工場です。立ち上げにあたり最大のテーマとして検討したのが、「“環境対応”と“高品質”の両立」でした。すなわち、環境に負荷をかける廃液類を極力出さないよう、徹底的な環境対策を講じるとともに、高精細印刷など、高品質化・高付加価値化ニーズにも対応するということ。これを実現するための最適な印刷方式として行き着いたのが、水なし印刷だったわけです。したがって、新工場も最初から水なし印刷を想定した設備環境としました。
水なし印刷で実感しているメリットは?
道城次長
環境面で言うと、歴然とした廃液削減効果が出ています。たとえばCTPの現像廃液は、水あり方式では20リッター入りポリタンクで週あたり10~15本ほど出ますが、水なし方式では、年に1度の母液交換時に1~2本出る程度。もちろん、印刷時の湿し水廃液もゼロになりますし、CTP・印刷工程を通じて、産業廃棄物にあたるものがほとんど発生しません。このことは、ランニングコストの大幅な削減にもつながっていますし、メンテナンスに関わる作業負担もかなり軽減されています。
小田原部長
品質に関しては、水なし・水ありのそれぞれに長所がありますが、高精細・高彩度の印刷は、水なしの方が圧倒的に強いですね。当社では、『Co-Re SCREENING』を用いた300線の高精細印刷や、『TAFFETA』によるFMスクリーン印刷を採り入れており、ドットゲインの少ない水なし方式との相乗効果で、非常に高い再現力が発揮されています。また、品質の変動要因となる湿し水を排したことにより、色再現の安定化、印刷現場のスキルレス化も図れました。


顧客の反応は?
道城次長
やはり、環境対応印刷を希望されるお客さまからご指名いただくケースが増えていますね。最近では、たとえば「水なし印刷+FSC認証紙+NonVOCインキ」と、複数の条件を指定されるお客さまも多くなっています。当社は、枚葉だけでなくオフ輪でも水なし印刷を採用し、しかも、紙やインキ、薬品類などについてもトータルな環境対応を図っていますので、そのような要望にもしっかり応えることができます。こうした、あらゆる環境対応ニーズに応えられる体制が、営業面でも大きな強みとなっていると実感しています。
水なし印刷への期待、御社の今後の展開は?
佐野社長
いま最も期待しているのが、今春発売されるという、水なし用ケミカルレスCTPプレート『INNOVA』です。これによって、現像廃液の完全カットが実現するので、さらなる環境負荷削減のために、一日も早く導入したいですね。「環境対応」というのは、地球環境ももちろんですが、現場で働く社員にとっても重要な問題です。社員が安心して働ける環境で、地球にやさしい印刷物を提供することが、この工場の使命だと考えています。


