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お知らせ

 

下記内容は発表時のものです。最新情報と異なる場合(サービスの変更、組織変更など)がありますのでご了承ください。

「Total Proofing Seminar ~校正の今と未来を考える~」大阪で開催

プルーフの歴史や最新技術・事例を紹介

2015年3月24日

富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ株式会社

富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ株式会社(社長:渥美守弘、以下 FFGS)は、2月17日、大阪市中央区のヴィアーレ大阪において、プルーフの歴史や最新技術を紹介するセミナー『Total Proofing Seminar ~校正の今と未来を考える~』を開催した。これは、連続セミナーイベント『i-Communication 大いなる未来へin大阪』の一環として企画したもので、「DDCP代替としてのインクジェットプルーファー」「ネットワークによるプルーフワークフローの効率化」「デジタル本紙校正」という3つの切り口から、プルーフに関する実践的な情報を提供した。

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【第1部:プルーフの変遷と将来の展望】

●過去20年間のプルーフ市場の変遷

過去20年間の製版工程の歴史を振り返ると、DTPの普及とともにデジタル化・標準化が進展してきたことがわかる。1994年、アドビ社の『Illustrator5.5』が発売され、DTPの普及が本格化。また、1995年のDrupa展、いわゆる“CTP Drupa”を契機に、各メーカーが続々とCTP製品を発売した。DDCP(Direct Digital Color Proofing)は、CTPの普及と共に急速に浸透した。これは、フィルムを必要としないCTPシステムに、DDCPが最も適していたからである。

その後も、“Digital Drupa”(2000年)、リーマンショック(2008年)、iPad発売(2010年)などといった市場の変遷を経ながら製版工程のデジタル化は進んだ。この間に、CTP普及率が50%を突破する(2005年)。

2000年頃から、市場ではプルーフの印刷近似性・文字品質・出力安定性・生産性などに対する要望が高まっていく。さらに、2005年頃からは、コスト削減・環境対応、業界標準色への対応が強く求められるようになった。

このように市場ニーズが変化した背景としては、CTP普及率が50%を超え、印刷工程のデジタル化が進んだことが挙げられる。また、長引く不況やリーマンショック、インターネットの利用拡大といった、厳しい市場環境も理由の一つと考えられる。

2010年には、DDCPからインクジェットプルーフへの移行が本格化した。この背景として、インクジェットプルーファーの「コスト削減・環境対応要求への親和性」や「印字精度・生産性・色再現領域・安定性などの性能向上」、「Japan ColorやJMPAカラーなどの業界標準色への親和性向上」などが挙げられる。

●DDCPに対するインクジェットプルーファーの優位性

DDCPと比較した場合のインクジェットプルーファーの優位性は、コストパフォーマンスだけではない。たとえば、多色インクジェットプリンターの広色域を活かした特色対応力。また、プリンター内蔵の自動測色器を活用したオートキャリブレーション機能も優位点のひとつである。この機能により、安定性が飛躍的に向上し、複数台運用時、複数拠点間の色の統一も容易になった。このほか、厚みや風合いが異なる多様な用紙への対応力、専用プロファイル作成ソフト搭載モデルの登場、といった点も挙げられる。

インクジェットプルーファーには課題も残っているが、その対応策も確立されつつある。たとえば、銀塩感材タイプDDCPと比べて生産性が劣る点。これは、プリンターを複数台で運用することによりカバーできる。また、出力解像度についても、印字精度向上とソフトウェアのインクコントロールにより、DDCPの代替たりうる文字・網点品質が得られるようになっている。

本紙転写タイプDDCPのような印刷本紙対応ができない点は、最大の課題かもしれない。しかし、この点についてはUVインクジェットや熱硬化型インクジェットプリンターを採用したプルーファーも登場するなど、各社の技術開発が進んでいる。

●プルーフの将来展望

2010年以降のプルーフ市場においては、さらなるコスト削減、色管理の一元化、多拠点展開への対応、本紙校正ニーズへの対応など、ニーズの多様化が進んでいる。これは、印刷業界の業態変化の進展が大きな要因となっている。

多拠点間あるいは協力会社間の色管理については、WebクラウドベースのカラーマネージメントシステムとWebポータルシステムの組み合わせによる「色管理の一元化・全体効率化」への取り組みが各社で進んでいる。この仕組みは、Web上のクラウドサーバにより、さまざまなデバイス間のCMSをコントロールするというものである。今後は、インクジェットプリンターやデジタル印刷機に加え、オフセット印刷機も一元管理が可能になるであろう。また、ワークフローRIPとの連動によるセンターコントロール化も実現されれば、ランニングコストに応じたデバイスの使い分けも進むことが期待される。

本紙校正への対応も、依然として根強いニーズがある。この点については、PODやUVインクジェットプリンター、枚葉インクジェットデジタル印刷機など、印刷本紙への対応が可能なデバイスと、カラーマネージメントソフトの進化が求められる。この領域については、現在、各メーカーの技術開発が進んでいる。

【第2部:ネットワークプルーフィングシステムの活用によるプルーフワークフローの最適化】

●ネットワークプルーフィングとは

ネットワークプルーフィングとは、ネットワークを活用していつでも、どこでも、誰にでも、高品質なプルーフィング環境を実現するもので、プルーフの「ムリ・ムダ・ムラ」をなくすことを最大の目的としている。この目的の達成には、制作担当者に加えて、営業や顧客(印刷物発注者)も参加することが重要となる。

いつでも・どこでも・誰にでもというのは、「時間に依存しない」「距離に依存しない」「人・機械に依存しない」と言い換えられる。印刷会社は、時間・距離・人に依存しないプルーフ環境を構築することで「あるべき営業活動時間の創出」「製造工程の作業負荷軽減」「印刷トラブルの防止」などを実現でき、最終的には顧客満足度を向上させることができる。

●プルーフィングの課題と解決方法

プルーフのやり取りでは、営業が納期ギリギリまで走る回るケースがしばしば見られる。これは、顧客が多忙なためスケジュール通りに校正作業が進まなかったり、自社と顧客の距離が離れており、移動に多くの時間がかかっていたりするためである。

また、タイムリーな色校正ができないケースもある。営業所と本社が離れている場合には、「プルーフ環境が本社の制作現場にしかない」「営業所にプリンターがあっても色管理ができる人員がいない」という状況が多く見られる。あるいは、プルーフ出力を制作担当者にすべて任せている場合もある。

ネットワークプルーフィングは、こうした課題の解決に有効である。たとえば、オンラインプルーフィングシステムを通じて、顧客が出張先にいても校正作業が可能という、「時間・場所に依存しない校正環境」を提供することができる。

また、距離に依存しないプルーフィング環境も実現できる。遠隔地からでもRIP処理済みのプルーフ出力が可能で、クラウドCMSサービスにより、異なる場所のデバイスを一括管理できるからだ。その結果、遠隔地からのリモートプルーフ出力が可能となる。

人・機械に依存しないプルーフィングも可能である。Web画面上からの簡単操作で、RIP済みの高品位プルーフ出力ができる。また、事前に、見開き面付け・分割出力・完成見本出力・色校正紙出力などの出力条件を設定しておけば、営業が自らプルーフ出力を行なうことも可能になる。

ネットワークプルーフィング実現のためには、「ワンRIPマルチユース」「データの一元管理と共有」「スキルレスで安定したカラープルーフ」「複数デバイスの集中色管理」という4つの要素が必要となる。これらの要素が組み合わされることで、顧客の出張先での校正作業や営業所からのリモートプルーフ出力、営業によるプルーフ出力などが可能となる。

●ネットワークプルーフィング導入事例:アサプリホールディングス

株式会社アサプルホールディングス(本社:三重県桑名市)は、中部エリアを中心に5拠点を構える総合印刷会社で、ネットワークプルーフィングを活用したサテライト運用による効率化を実現している。同社では校正作業に関して、以下のような課題を抱えていた。

  • データやゲラの受け渡しのたびに営業が動いており、残業が多かった。
  • 事業所ごとにシステム環境が異なるため、プルーフの出力結果が保証できなかった。
  • 事業所ごとに個別の色管理を行なっていたため、色校正の出力結果が合わなかった。
    そこで、ネットワークプルーフィングシステムを導入。これにより、以下のような成果を得ることができ、売上利益率が前年比5.2%も向上した。
  • Webポータルシステム『XMF Remote』導入により、営業が校正のために動く回数が減り、残業時間が削減された。
  • 本社のセンターRIP『XMF』で全データを一括演算処理することで、事業所間の出力結果の保証が可能になった。
  • 各事業所に設置しているプルーフ出力用のデジタルプリンター『富士ゼロックス DocuColor 1450 GA』を、クラウドベースカラーマネージメントシステム『XMF ColorPath』で集中管理することにより、高精度の色校正紙出力が可能になった。
  • グループ内の設備を最大限に有効活用することが可能となった。

【第3部:最新技術によるデジタル本紙校正】

―インクジェット枚葉デジタル印刷機『Jet Press 720S』による校正・小ロット印刷
((株)共栄メディア)

●共栄メディアについて

株式会社共栄メディアは、1978年設立の製版主体の会社である。1989年に校正事業をスタート。2001年7月には印刷機・CTPを導入してプリンティング事業部を設立し、FMスクリーン、カレイド印刷、Japan Colorの運用などにも積極的に取り組んできた。近年では、デジタルサイネージやオリジナルTシャツ制作、スマートフォン対応のWebサイト制作、ラインスタンプの提供など、多角的な事業展開を進めている。

 当社は、インクジェット機による本紙校正にもいち早く取り組んでいる。2012年3月に『Jet Press 720』を導入。2013年4月には『Jet Press 720』によるJapan Colorプルーフ認証を取得した。

●Jet Press 720導入の背景・目的

平台校正にはさまざまな課題がある。たとえば、品質管理の難しさ。平台校正機は、少ない枚数を印刷するには良い機構だが、4色刷りではバランスをとるのが難しい。

また、機械自体の老朽化、構造の古さに加え、温度・湿度・インク粘度・オペレータのクセ・見当・ゴミ汚れなど、品質に影響を与える要素が多く、品質・環境管理に苦慮している。以前、6~7枚の校正紙を印刷するのに、なかなか色が合わず、2時間かけて250枚も印刷したことがあった。他にも、オペレータの育成や、生産が終了した平台校正機の保守なども課題となっている。

一方、インクジェットプルーファーの『PRIMOJET』では、本紙校正ができないという課題がある。当社の校正の仕事は10~15年前から比べると50%程度まで減っているが、ある一定量からは減っていない。現在残っている仕事は、本紙校正を含め、高い品質を求められるものが中心となっている。

『Jet Press 720』は、drupa2008でその存在を知った。その後、発表会などでサンプルの品質を確認したり、参考価格を耳にしたりしていたが、まだ導入については決めていなかった。その後、IGAS2011に出品された『Jet Press 720』の実機やサンプルをあらためて見たところ、非常に品質の良いものが出ていたため、社内で本格的な検討を開始した。

導入の決め手となったポイントとしては、オフセット印刷に近似した仕上がり品質や、“職人”を必要としないこと、印刷本紙を使用できること、などが挙げられる。また、Japan Colorを上回る広い色域、生産性向上が見込めることなども大きな魅力であった。

●Jet Press 720Sによるデジタル本紙校正の実際

顧客にデジタル本紙校正の特徴やメリットを理解していただくために、さまざまな取り組みを行なった。たとえば、Jet Pressとオフセット印刷の対比見本帳を作成して既存客に配布し、さらに1社ずつ個別に訪問して提案。約1年かけて100社ほど説明・提案に回り、その結果、80社ほどがJet Press校正に移行した。

並行して、当社工場で見学会を実施。2年間で200社以上に参加いただいた。また、日本印刷技術協会(JAGAT)のセミナーや展示会などを通じ、広報活動にも力を入れてきた。これらの取り組みによって、新たな引き合いも増えている。

Jet Press校正の最も簡単で有効な説明は、「本紙が使えるPRIMOJET」というものであった。『PRIMOJET』は品質の高いインクジェットプルーファーとしての認知度が高いため、その名称を出すことでJet Pressの特徴を効果的に訴求することができた。

また、品質向上による顧客の省力化や割安な価格など、Jet Pressへの切り替えによるコストメリットも訴求した。価格体系について言えば、当社の平台校正機を使ったA2サイズ・4色・6~7枚の校正の場合、定価ベースで1万円である。これに対して、Jet Press校正は2割安い8千円で提供している。

デジタル本紙校正の提供にあたって、さまざまな工夫もしている。たとえば、顧客1社1社に合わせたプロファイルの作成。当初、Japan Colorを基準として考えたが、現状、Japan Colorを取得している印刷会社が限られているためである。

用紙についても、Jet Pressの仕様では紙厚0.09mm以上となっているが、それより薄いものにもできるだけチャレンジしている。たとえば、新聞のゲラに使われる用紙や、オフセット輪転機で使われる用紙への本紙校正も提供している。

デジタル本紙校正は、社内の業務安定化・効率化にも大きく貢献している。Jet Pressは熟練オペレータを必要としないため、安定した生産体制が整えやすい。現状、機械のメンテナンスまでこなせる要員は2名だが、出力については6~7名が対応できる。

生産性も大きく向上した。当社では、校正刷り10枚までを一つのジョブとしている(通常求められるのが6~7枚)。平台校正では1時間に最高4ジョブ程度しかこなせなかったが、Jet Press校正では、同じ用紙なら20ジョブほど対応できる。したがって、生産性は一気に5倍ほど高まった。

安定性も向上している。当社では、1日1回、Jet Pressのキャリブレーションを行なっているが、以前、60日間続けて終日稼働させた後、測色器で基準からのズレを測ったところ、⊿Eが0.5~1.1という結果であった。この安定性の高さのおかげで、初校・再校などの色合わせに余計な時間がかからず、さらなる生産性向上につながっている。

●Jet Press校正の今後

現在は、『Jet Press 720S』を主として色校正用途に活用しているが、Jet Pressならではのメリットを活かした小ロット印刷での活用も増えつつある。

世界的に見ても、枚葉インクジェットデジタル印刷機の開発は急ピッチで進んでいる。まだまだ改良の余地はあると思うが、確実に進化し続けており、とくに今後1~2年で、完成度を大きく上げていくと思われる。

当社が実際に使って感じた最大のメリットは、品質の安定性である。品質要求レベルの高い、アパレル、自動車、化粧品といった分野の顧客からも、高い評価を得ている。また、下版後の印刷においても、色が合わせやすく刷りやすいとの声を聞いている。

インクジェットの本紙校正ということで、顧客の理解を得るまでに苦労もあったが、現在では高い信頼を得ており、口コミで顧客数も伸びている。印画紙タイプのDDCPの感材が来春で販売終了となることもあり、今後もJet Press校正の需要は確実に伸びていくと、手応えを感じている。

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