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お知らせ

 

下記内容は発表時のものです。最新情報と異なる場合(サービスの変更、組織変更など)がありますのでご了承ください。

富士フイルムグループによるカラーマネージメント支援事例――共立速記印刷株式会社

遠隔拠点間でJapan Color基準の色管理体制を確立

プルーフと印刷のカラーマッチング・安定化により、刷り出し時間が20~30%短縮

2018年9月28日

富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ株式会社

共立速記印刷株式会社(本社:東京都千代田区飯田橋3-11-24、代表取締役社長:笹井靖夫氏)は、富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ(以下FFGS)、富士フイルムGSテクノ、富士ゼロックスによる連携サポートのもと、制作からPOD、オフセット印刷までの工程全体を貫く色管理体制の再構築を進め、成果を挙げている。具体的には、Japan Colorを基準とし、別拠点にあるオフセット印刷機とプルーファーの色再現をそれぞれ安定化させ、生産効率の向上を図った。この取り組みに着手した背景や、現時点での効果などについて、代表取締役社長・笹井靖夫氏、野田工場 工場長 管理部 課長・中神士範氏、グループ会社である日本シーアンドシー株式会社の営業部 部長・大崎秀隆氏に伺った。

【写真】笹井靖夫氏、中神士範氏、大崎秀隆氏


■明確な色基準のもとにCMSを再構築 ―Japan Color認証取得

共立速記印刷は、1947年「共立速記事務所」として創業。65年に印刷部門を設置し、67年から現社名に。長年培ってきた「聞く力」「書く力」を活かしながら、速記・印刷・出版を軸とした情報加工サービスを展開しており、印刷事業では、名刺・封筒などの事務用印刷物からカタログ・パンフレットなどの販促用印刷物まで幅広く受注している。本社に営業・制作部門を置き、文京支社(東京都文京区)にカラーおよびモノクロのPOD、野田工場(千葉県野田市)にCTP・オフセット印刷の設備を持つ。

速記録などのモノクロ印刷がメインだった同社が、本格的にカラー印刷を手がけるようになったのは、4色機を導入した1996年頃から。色の管理は、印刷現場が主体となって独自に行なっていたが、次第にカラー印刷の受注が増え、色に厳しい仕事も多くなっていく中で、いくつかの課題が出てきた。その一つが、「プルーフと印刷の色がなかなか合わない」ことだった。
「当時、お客さまがプリンターや複合機で出力したカンプをそのまま色見本に使用することが多かったこともあり、印刷でなかなか色が合わず苦労していました。場合によっては、本社の制作部門に戻してデータ上で調整していたのですが、その際は本社で出力したプルーフを見本にすることになり、運用が複雑になっていたのです」(中神工場長)

こうした非効率的な状況を改善し、より良い印刷物をクライアントに提供するには何が必要か。さまざまな改善策を検討した結果、行き着いたのが「クライアントと共有できる明確な色基準を持つこと」だった。そのための手段として、同社はJapan Color認証の取得を決断する。
「以前から、数値管理の必要性は認識し、測色器などのハード面は整えていたのですが、有効な運用ができていませんでした。認証取得は、経営層と現場が一緒になって、色の管理方法をあらためて考えるうえでも、良い機会になるのではないかと考えたのです」(笹井社長)

2015年9月、認証取得プロジェクトをキックオフ。まず勉強会からスタートした。笹井社長はこう続ける。
「Japan Colorとはどういうものか、認証取得にはどんなことが必要なのかが、社内であまり認知されていなかったので、FFGSさんにお願いして基礎的なレクチャーをしていただきました。あまり難しい言葉を使わず、わかりやすく説明してくださったので、社員の理解も早かったと思います。自分たちの目指すべき姿が見えたところで、そのゴールに至るまでのステップごとに目標を設定し、数値管理の徹底や機器メンテナンス手順の見直しなどを進めていきました」

全社挙げての取り組みの結果、2016年6月にJapan Color標準印刷認証を取得。全工程一貫した基準に基づく色管理の体制が整った。


■印刷の色ブレの原因を突き止め、安定化を図る ―プリントナビゲーション

Japan Color認証取得後、オフセット印刷拠点である野田工場では、規定通り3カ月ごとに測色・色調整を行なっていたが、さらなる安定化を図るため、1カ月ごとの管理に改めた。しかしそれでも、色の変動を抑えることの難しさを痛感したという。
「基準通りに印刷できているつもりでも、日々の仕事の中で、思った以上に変動してしまうことがわかりました。ブランケットを交換しただけで数値が動き、マゼンタが強く出るようになってしまったこともありました。しかも、色がズレていても、原因がなかなか特定できず、オペレーターが濃度だけで何とか調整していたため、多くの時間と労力がかかっていたのです。そんな経緯から、色管理の作業負荷を減らし効率を上げるためにも、数値を安定させるための新たな対策が必要だと考えました」(中神工場長)

Japan Colorを基準とした色管理の体制は整ったが、実際の運用で、予想以上に苦労することになってしまった。そんな中、富士フイルムGSテクノから提案されたのが、印刷品質管理支援メニュー『プリントナビゲーション』だった。印刷状態の診断・分析から課題を抽出し、品質改善をサポートするサービスである。診断の結果、同社にとって意外なところに課題が見つかった。
「CTPのカーブが基準からズレていました。印刷で何とか合わせようとしていたために、CTPカーブについてはノータッチだったのです。自分たちでは見えていなかったところを指摘していただき、問題の原因が突き止められたので、良い勉強になりました」(笹井社長)

中神工場長も、プリントナビゲーションの診断報告は現場にとって非常に有効なものだったと語る。
「トーンカーブやベタ濃度などの改善点をわかりやすく説明していただき、製版・印刷ともに多くの“気づき”がありました。とくに印刷物の拡大写真は、起きている事象が一目瞭然で、とても参考になります。社内ではここまで詳細な解析や考察はできないので、ありがたいですね。この報告書はいつも持ち歩いています。オペレーターはどうしても勘に頼ってしまう部分が多いため、このようなデータは非常に重要です」(中神工場長)

診断結果をもとに、最適なカーブ設計を行なったことにより、印刷の色をプルーフに合わせやすくなり、印刷オペレーターの色調整の手間が大幅に軽減。刷り出し時間の短縮が図れた。中神工場長は、その具体的な効果をこう話す。
「体感的には、色合わせを含めた準備時間が20~30%ほど短縮できたのではないかと思います。濃度を合わせればプルーフと色が合う、という環境ができ、以前は2、3回試し刷りしていたような仕事でも、1回で合うようになりました」

また、印刷機メンテナンスに対するオペレーターの意識も変化した。より積極的な姿勢で取り組むようになり、清掃の後には必ずローラーのニップ圧の確認を行なうなど、日常的な維持管理が徹底されているという。
「オペレーターが機械メンテナンスの重要性を再認識し、また、知識レベルも高まったことで、何か問題が起きても現場で判断できるようになってきています。お客さまからの色に関するクレームもほとんどなくなりました」(笹井社長)


【写真】野田工場のCTP・印刷現場

■手間をかけずにプルーフの色を管理する ―Remote Color Management Service

印刷側の安定化を進めると同時に、同社はプルーフの色管理についても、省力化と品質安定化のため、より効率的な方法を採り入れた。

プルーフは、一部の仕事で本機校正を行なうほかはすべて本社制作部門の『富士ゼロックス DocuColor 7171 P』(以下 DocuColor 7171)で出力している。その色管理のツールとして、昨年12月、富士ゼロックスの『Remote Color Management Service』(以下 Remote CMS)を導入した。これは、ターゲットとするプロファイルをクラウド環境に上げておき、プリンターで出力したカラーチャートを付属のスキャナで読み取るだけで、基準値に対する色再現の精度をチェックできるシステムだ。測色器を使わないため、熟練の必要がなく、誰でも簡単に、短時間で出力機の色を管理することができる。同社ではこのRemote CMSを用い、毎日3種類の用紙でDocuColor 7171のキャリブレーションを行なうことにした。大崎部長は、Remote CMSの導入効果について、「手間をかけずにスキルレスで色を管理できるため、時間短縮につながっている」と評価する。
「以前は、キャリブレーションを行なうにはある程度の知識と作業時間が必要でしたが、Remote CMSでは、1枚スキャンするだけで素早く測色でき、色がズレている場合もごく簡単な作業で調整できます。マット、コート、上質の3種類で測色しても15分ほど。これならオペレーターも負担になりません」(大崎部長)

専門知識も不要で、作業が負担にならないため、属人化せず、「毎日昼休みにキャリブレーションをとる」という管理ルールを徹底することができた。

また、DocuColor 7171の色が安定したことで、色見本としてのプルーフの信頼性が向上。印刷現場での色合わせ時間の短縮が図れたほか、“工程の後戻り”も削減できたという。
「つねに基準に合ったプルーフを出力できるため、それを見本として印刷する場合も、色が合わせやすい。実際に印刷現場からは『格段に刷りやすくなった』という声を聞いています。また、以前は、印刷でどうしても色が合わないと、制作部門まで戻ってデータを修正し再印刷ということになり、半日ほど遅れてしまうこともありました。DocuColor 7171とRemote CMSの導入によって、こうしたロスがなくなったのも大きな効果ですね」(笹井社長)


【写真】Remote Color Management Serviceを用いて色管理を実施


■数値管理が定着し、生産性が高まり、社員の意識も変わった

Japan Color認証取得からスタートしたCMS再構築の取り組み全体を振り返り、笹井社長はトータルの成果として「刷り出し時間の大幅な削減」「社員の意識の変化」の2点を挙げる。
「色合わせの時間が短縮し、生産効率が上がったことは、はっきりと実感しています。そして、色を調整する際、感覚ではなく数値で合わせ込めるようになったことも大きな成果ですね。いままでは、『だいたい合っている』『少しズレている』と、感覚的に判断していましたが、『⊿E≦3に入っている』と、数値で会話できるようになった。ここも大きく進歩したところではないかと思います」

また、意識面の変化については、こう語る。
「社内全体で、良いものをつくろうという意識が一段と高まってきたことを感じています。印刷現場でも、これまでは『機械が壊れないように管理する』という考え方でメンテナンスに取り組んでいましたが、いまでは『良いものをつくるために機械を安定させる』という考え方が身についてきました。その結果として印刷物の品質が上がり、営業が安心してお客さまのもとに届けられる、という環境ができつつあります」

一方、大崎部長は、この一連の取り組みによって、トラブル時の原因究明がより迅速に行なえるようになったと述べる。
「万が一トラブルがあった場合、初動対応として、お客さまへの説明が必要になりますが、そこで重要なのが、原因の切り分けです。どこに問題があったのかを正確に把握しなければなりません。そのために、現在構築中の基幹システムでは、ミスなどの情報を一覧できるようにしていますが、今回、工程全体の状態を把握し、Japan Colorを基準とする数値管理のフローを確立したことも、原因の特定や対策の迅速化につながると考えています」

CMSの見直しによって、現場の作業面だけでなく、営業面も含めたさまざまな改善効果を生み出している共立速記印刷。今後も、さらなる効率化に向けたワークフローの変革を進めていく考えだ。
「CMSは、一度構築して終わりではありません。状況に応じて改善を図りながら、さらにレベルの高いものにしていきます。文京支社のPOD機と野田工場のオフセット印刷機とのマッチングも今後の課題の一つです。また、お客さまとのコミュニケーションにおいては、先日導入した『XMF Remote』を活用することで、効率化を図ると同時に責任範囲を明確化していこうと考えています。そのうえで、クオリティ面の価値として“安定した色再現”を実現していく。そんな考え方で、これからもメーカーさんのサポートをいただきながら、より良い印刷物の提供を目指していきたいと思います」(笹井社長)


本件に関するお問い合わせは、下記にお願いいたします。

  • 富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ株式会社 広報宣伝部
  • TEL :03-6419-0380
  • FAX :03-6419-9896
  • 〒106-0031
    東京都港区西麻布2-26-30 富士フイルム西麻布ビル
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