丸正印刷株式会社
企業概要

沖縄が本土復帰に向けて大きく動き始めた1966年(昭和41年)に、丸正印刷所として創業。83年にグループ会社を結集して協業組合となった。85年には新工場を立ち上げ、企画・デザインから印刷、製本までの設備を集約。以来、生産システムの効率化、品質の向上を追求してきた。2002年には ISO9001を取得し品質管理体制を強化。そして2004年、i-ColorQC総合診断により全工程を貫く色基準を確立し、作業効率のアップ、品質の安定化など、大きな成果を挙げている。
(2005年3月取材)
| 会社名 | 丸正印刷株式会社 |
|---|---|
| 代表者 | 与那覇正俊 氏(代表取締役社長) |
| 創業 | 昭和41年10月 |
| 創立 | 昭和58年12月 |
| 従業員数 | 181名 |
| 所在地 | 沖縄県中頭郡西原町字小那覇1215 |
![[写真]与那覇正俊 氏](pack/images/index_img_02.jpg)
与那覇正俊 氏
代表取締役社長
![[写真]新垣政幸 氏](pack/images/index_img_03.jpg)
新垣政幸 氏
常務取締役兼
生産本部長
![[写真]大城康伸 氏](pack/images/index_img_04.jpg)
大城康伸 氏
常務取締役兼
企画統括部長
![[写真]興山一男 氏](pack/images/index_img_05.jpg)
興山一男 氏
CTPセンター部
課長
インタビュー
i-ColorQC導入の目的は?
与那覇社長
当社は商業印刷を中心に手掛けており、受注の約50%がチラシの仕事です。チラシの見栄えというのは、消費者の購買を大きく左右する重要な要素ですから、とくに食品や衣料関係は色に厳しい。こうしたお客さまのシビアな要望にきちんと応えられるよう、色管理の仕組みを全社的に見直そうと考えたのです。
新垣本部長
いままでいちばん問題となっていたのは、プルーフと本刷りの色がなかなか合わないということです。色校正用の出力機は5台あるのですが、インクジェットやレーザー転写など、いろいろな再現方式が混在しており、機種ごとの色再現に差があるうえ、各機の安定性も不充分でした。そのため、お客さまにプルーフを見せるたびに修正が入り、また印刷現場でも、安定しないプルーフの色に無理やり合わせなければならず、それが大きな負担になっていたのです。
興山課長
入力工程でも、スキャナごとの分解品質のバラツキが課題となっていました。分解後にすべて Photoshopで補正をかけて色を合わせていましたが、分解点数は月に4000~5000点あり、しかも補正する際のターゲットが決まっていないために、大変な手間と時間を要していたのです。やはり基準となるものが必要だと、強く感じていましたね。
色基準確立までの具体的な流れは?
新垣本部長
まず枚葉・輪転合わせて10台ある印刷機をすべて診断していただいたうえで、枚葉の5号機の印刷条件を当社の色基準に決めました。次に、プルーフ、スキャナまで遡り、出力条件、分解条件をそれぞれ基準値に合わせて設定し直し、入力から印刷までの色の標準化を実現したわけです。ここまでの作業が約3ヵ月。その後、営業部門を対象に勉強会を実施し、カラーマネージメントに対する理解の浸透を図りました。
与那覇社長
i-ColorQC導入の2年前にISO9001を取得していたこともあり、取り組みはいたってスムーズでした。i-ColorQCもまさに品質管理の一環であり、ISOと共通する部分が多いですからね。色基準確立の意義は皆、すぐに理解してくれましたし、実際の機器の調整に関しても、FFGSさんの懇切丁寧なご指導のおかげで、負担を感じることなく進めることができました。


i-ColorQC導入の効果は?
興山課長
入力工程では、すべてのスキャナの分解条件を基準に合わせて修正したことによって、分解後の補正の手間や時間が半分程度にまで低減されました。スキャナごとの色のバラツキもほとんどなくなり、品質レベルが全体的に上がっています。次工程に回してからの後戻りも減少し、一気に無駄が解消されました。
大城部長
各機器がきちんとカラーマネージメントされていると、安心感があります。とくに、各プルーフの色のバラツキがなくなったのが大きいですね。また、「自社の印刷の基準色」がつねに安定して得られるので、プルーフが本当の意味でのプルーフとして、すなわち「信頼できる色見本」として使えるようになりました。
i-ColorQC導入前と導入後を比べると、プルーフと印刷とのマッチング精度の差が歴然としていますよ。おかげで、お客さまに自信を持ってプルーフを渡せるようになり、その結果、校正のやり取りが減り、効率アップ、コストダウンにつながっています。
新垣本部長
印刷現場でも、プルーフの色のバラツキが抑えられたおかげで、色合わせが楽になりました。これまでは、毎回、プルーフの色に合わせるのに四苦八苦していたわけですが、いまはその手間が省けた分、刷り出しが格段に早くなっています。導入前の3分の1程度でしょうか。ヤレ紙も大幅に削減され、コスト的にも時間的にも、かなり無駄が省けました。
与那覇社長
内部的なメリットももちろんですが、お客さまに対して、当社独自の色、いわば「丸正カラー」を安定して提供できるようになったことも、重要な成果だと思いますね。基準ができていますから、お客さまごとの個別の要望に応じた色調整も、確実に行なえます。
社員の意識に何か変化は?
大城部長
各オペレーターが、自社の機器の状態・特性を把握すると同時に、良い印刷物を作成するためにはカラーマネージメントが必須なのだということを、今回の取り組みで実感できたと思います。これにより、とくに制作部門と印刷部門の間で見られた「色」に対する認識のズレが解消し、何か問題が起きても、その原因をめぐって意見が食い違うということがなくなりました。話し合いもスムーズに進みますし、お客さまから問い合わせがあった際にも、根拠に基づき明確に説明することができます。
興山課長
FFGSさんに勉強会も実施していただいたので、色に関する知識レベルの底上げも図れたと思います。そして、品質管理に対する意識がいっそう高まった。この点はISOとの相乗効果と言えるでしょう。
御社にとってのカラーマネージメントの位置づけは?
与那覇社長
私どもにとって、最も優先的に追求していかなければいけないのは、品質にしても納期にしても、「お客さまにいかに満足していただけるか」ということです。カラーマネージメントは、この顧客満足追求のベースになるものとして、必要不可欠だと考えています。もちろん、生産工程のスピードアップ、品質の向上、コスト削減といった諸々の効果によって、結果的には競争力の強化にもつながってくると思いますが、いちばんの意義は、お客さまに対する“品質保証”にあると思います。


色管理のサポートをFFGSに任せた理由は?
与那覇社長
FFGSさんは本当に当社のためを思っていろいろな情報・提案を持ってきてくださるので、以前から信頼を置いていたのですが、とりわけ「色」に関する情報量の豊富さにおいては、群を抜いています。ですから、カラーマネージメントについては迷わずFFGSさんにお願いすることにしました。導入からまだ半年ですが、目に見えて成果が挙がっており、きちんとお金をかけて取り組んだ甲斐があったと感じています。やはり「“色”といえば富士フイルム」ですね。
今後の展開は?
与那覇社長
i-ColorQCによって、お客さまに付加価値を提供するためのベースが確立しました。今後は、デジタルでの色管理をさらに徹底させるよう、一部残っている旧い設備を更新していきながら、より高レベルの技術に挑戦していこうと考えています。まだ取り組むべき課題はたくさんありますが、優先順位を見極めて、一つひとつクリアしていきたいと思います。


