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株式会社伊藤美藝社製版所

 

3層ワンパス出力、高発色UVインクを活かした独創的表現が高評価

luxel Jet

企業概要

株式会社伊藤美藝社製版所

名古屋市に本社を置く(株)伊藤美藝社製版所は、昨年の「COP10」名古屋開催に合わせて企画されたバス停広告『13分を考えるバスストップ』をワイドフォーマットUVインクジェットプレス『LuxelJet』シリーズで製作し、このほど、(株)総合報道が主催する『総合報道IJPビジュアル・広告賞2011』(*)屋外部門で、優秀賞を受賞した。同広告の製作の経緯や、『LuxelJet』に対する評価などについて、取締役常務・伊藤公一氏、営業部営業2課課長・小澤智氏に話を伺った。
(2011年11月取材)

会社名

株式会社伊藤美藝社製版所

代表者 伊藤碩章 氏
創業 昭和39年10月3日
所在地 本社/名古屋市北区東水切町3-40

[写真]伊藤公一 氏

伊藤公一 氏
取締役常務

[写真]小澤智 氏

小澤智 氏
営業部
営業2課
課長


インタビュー

3層ワンパス出力、高発色UVインクを活かした独創的表現が高評価

伊藤美藝社製版所は、昭和39年の創業以来手がけてきたカラー製版業をメインに、画像加工から大判インクジェット出力、ホームページ制作に至るまで、幅広い事業展開を行なっている。このうち大判インクジェット出力に関しては、2005年に『inca Eagle』を国内でいち早く導入して以来の実績を持っており、2008年に『LuxelJet UV250GT』へと切り替えた後、2009年から2010年にかけて『LuxelJet UV350GTW』を2台導入し、『LuxelJet』シリーズ3台の体制で現在に至っている。

今回『総合報道IJPビジュアル・広告賞2011』優秀賞を受賞した広告は、2010年10月名古屋で開催された生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)に合わせて製作されたもので、1日に100種、約13分に1種というスピードで生物の種が絶滅している現実を、印象的なイラストとコピーで表現している。絵柄は3種類が用意され、名古屋市内のバス停に設けられた電照式ポスターフレームに掲示された。
3種類いずれも、昼と夜とで見える絵柄が変化するのが特徴だ。たとえば、写真の「SOS編」では、昼間は、白地にカラフルな動物のイラストが並び、その上に緑色のコピーが乗るというデザイン。それに対して夜は、黒の背景の中に、内照灯によって動物のイラストがSOSの字形に浮かび上がる。とくに夜間の絵柄は、遠目に見ても相当のインパクトを受ける。
この広告は、企画・デザインを(株)電通 中部支社が手がけ、出力に関する技術検証を含めて実際の製作を伊藤美藝社製版所に依頼した形だが、その背景には、伊藤美藝社製版所の高い技術力に対する信頼があった。

バス停広告『13分を考えるバスストップ―SOS編』の昼夜それぞれのビジュアル。透明PET素材の裏側に、CMYK、ホワイト、スミの順で3層出力したもので、周囲が暗い状態で裏側から照明を当てるとスミを乗せた部分が隠されて「夜間用の絵柄」が浮かび上がる仕掛けになっている。


伊藤常務
私どもは以前から、画像加工などでお客さまの高レベルな要望にお応えし、評価をいただいてきました。そうした姿勢や実績が、電通さんからも評価していただけたことが、今回の受注につながったのではないかと思います。

しかし、「昼と夜とで見える絵柄が変わる」というアイデアを具現化するうえで、技術的なハードルは高く、製作方法の検証に1カ月半を費やしたという。

小澤課長
最も苦労した点は、昼間の絵柄と、夜間用の“抜き”の絵柄の見当をいかにして正確に合わせるか、ということです。これが少しでもズレてしまうと、イラストや文字が非常に見苦しいものになってしまいます。当初、白い紙の表側に4色を刷り、紙を反転させて裏の絵柄を刷る方法を試みましたが、メディアを裏返すと、どうしても見当が合わない。メディアの種類を変えながら、さまざまな方法を検討した末に行き着いたのが、『LuxelJet』の特長である3層ワンパス出力を活かし、透明PET素材の裏側から4色・ホワイト・スミを重ね刷りするという方法でした。こうすれば、メディアを裏返すことがないので見当ズレの心配がありません。逆に、この企画は『LuxelJet』がなければ実現できなかったのではないかと思います。

「見当ズレのない3層出力」が、この広告製作の決め手の一つになったわけだが、見当精度だけでなく、再現品質においても『LuxelJet』ならではのメリットが活かされたようだ。

小澤課長
『LuxelJet』の品質面での大きな魅力は、UVインクの発色が非常に美しいことです。透明素材に印刷して裏側から照明を当てても、油性インクのように白っぽく透けてしまうことがなく、鮮やかさがしっかり保たれるので、よりインパクトのある表現に仕上げることができます。

伊藤常務
もう一つの大きなメリットは、メディアに対するインクの密着性に優れていること。これは、紙以外のメディアに出力する機会の多い当社にとって、非常に重要なポイントです。納品のために四方を裁断して運搬する際にも、インクが剥がれることがなく、安心して取り扱うことができます。

さらに、小澤課長は『LuxelJet』の生産性についても高く評価する。今回のバス停広告の製作枚数は、3パターン合わせて200枚。それぞれ3層重ね刷りするため、実質的には600枚分の出力量になるが、これをわずか5日間で仕上げた。

小澤課長
メディアのセッティングなども素早く行なえ、量産時でも一人で2台をオペレーションできるほど効率的な運用が可能なので、『LuxelJet』3台体制の威力は大きいですね。繁忙期や短納期の案件ではとくに実感します。


一方、『総合報道IJPビジュアル・広告賞2011』(*)優秀賞を受賞したことは、伊藤美藝社製版所にとって、営業的な効果も大きかったようだ。同社では、インクジェット出力ビジネスを“ブランディング戦略”の一環として位置付け、例えば製作現場の見学の受け入れを積極的に行なうなど、自社技術の対外的アピールに努めている。今回の受賞は、この戦略に大きな弾みをつけるものとなった。

伊藤常務
当社が考えるブランディングとは、例えば『私たちはこんな技術や設備を持ち、こういうツール製作のお手伝いができます』ということを広く知ってもらい、注目していただくこと。そこから、ビジネス拡大へとつなげていこうという戦略です。その観点から見ても、今回このようなバス停広告の製作に携わることができ、さらに賞までいただけたことは、当社にとって大きな成果だと思っています。

小澤課長
受賞を機に、『あの広告はどこが製作したのか』『伊藤美藝社製版所とはどんな会社なのか』と、多くの方に興味を持っていただけたようで、すでに何件かお問い合わせもいただいています。これから新規受注という具体的な形で徐々に効果が出てくるのではないかと期待しています。

伊藤美藝社製版所のインクジェット出力の受注量は順調に伸びており、取材に伺った日も、3台の『LuxelJet』がフル稼働している状態であった。そんな中、同社は提案の幅をいっそう広げるべく、サンプルカッターの導入など、さらなる設備の拡充を図っている。

伊藤常務
これまでは、ポスターのような平面的な製作物を多く手がけてきましたが、今後は、建材や大型POPなどの立体的な加工物も積極的に提案していこうと考えています。当社の事業内容としては、製版業がメインではありますが、インクジェット出力のビジネスも、一つの柱として成長させていきたいですね。やはりこの厳しい状況の中、他社と同じことをやっていたのでは生き残れませんから、新たな技術、新たな分野にどんどんチャレンジして、差別化を図っていかなければという意識をつねに持っています。

この“飽くなき挑戦心”が、今後も同社の堅実な成長を支える最大の原動力となっていくことは間違いない。

  • *総合報道IJPビジュアル・広告賞2011
    大判IJP(インクジェットプリンター)で出力した屋外・屋内の施工物件を評価・表彰し、IJP製作物のデザイン、施工領域などの可能性を広く周知することを目的に、(株)総合報道が2011年に創設。第1回目となる今回は、屋外部門54点、屋内部門41点、計95点の応募があり、両部門からそれぞれ優秀賞1点、佳作2点が選ばれた。

関連情報

富士フイルムグループを統括する持株会社です。

富士フイルムグループのイメージングソリューション、インフォメーションソリューションをリードする事業会社。

富士フイルムグループのドキュメントソリューションをリードする事業会社。


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